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刑務所の薬剤師の仕事内容
薬剤師の職場にはいろいろな所がありますが、刑務所に収容されている人のために調剤業務を行うというお仕事もあります。基本的な仕事内容は刑務所でも調剤薬局でも調剤業務なので大きな違いはありませんが、刑務所で働く場合には、国の予算を考えながら低コストで高い薬効を持つ薬を調剤するなど、ほかの職場ではあまり経験しない職務もあるのです。多くの刑務所は国の予算で運営されていて、受刑者に必要な薬剤なども国の予算でまかなわれています。
そのため、予算で手に入る薬もあれば対象外となっている薬もあるため、刑務所で働く薬剤師は、そうした点を考えながら手に入る薬の中で受刑者に適したものを調剤することになります。一般的な調剤薬局や院内薬局の場合には、新薬なども調剤しやすい環境が多いのですが、残念ながら刑務所の場合には、調剤できない薬剤がたくさんあるという点で、フレキシブルな対応が求められます。薬剤師として高い知識やスキルが求められるのが、刑務所でのお仕事なのです。ただし、調剤業務に関しては工夫したりフレキシブルに対応しなければいけない環境で働くため、スキルアップはしやすく、その後の転職ではキャリアアップしやすい職場の一つと言えるかもしれませんね。
刑務所の被収容者の中には、もともと持病を抱えている人もいれば服役中に体調が悪くなったり病気を患ったりして薬を服用しなければいけなくなった人もいます。薬剤師のお仕事は、そうした人のために調剤業務を行うことですが、万が一のトラブルを避けるために、患者さんに直接まとまった量の薬を渡すということはありません。同じ刑務所で働く医師や看護師などと協力しながら、服薬の管理を行うこともまた、薬剤師に求められる仕事内容となっています。被収容者の中には、必要以上の薬を手に入れて転売するなど、薬を使って悪用使用を考える人もいるため、そうしたトラブルが起こらないように未然に防止に努める事もまた、薬剤師に与えられた職務と言えるでしょう。
調剤薬局や病院内の薬局などで働く薬剤師の場合、患者さんに対して服薬指導を行うことも職務の一つとなりますが、刑務所に勤務する薬剤師は、受刑者に対して服薬指導を行うことはほとんどないため、ほかの職場で働く場合と比較すると、同じ調剤業務を行いながらも服薬指導をしないという点が仕事内容で大きく異なる点と言えます。もしも薬剤師として働き始めたばかりで、服薬指導についても経験を積みたいという場合には、刑務所勤務だと残念ながら服薬指導についてのスキルは身に着けにくいかもしれませんね。
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